昨日、地域の用向きで近所の小学生のお子さんのお家に伺った時、そこのお母さんとほんの少し立ち話をしたのですが、お子さんがいま学校の実習で、お家であおむしを育てているのだそうです。
「でも親が大変やわ~、葉っぱ入れ替えたり忙しくて~」とお母さんはおっしゃっていました。
あおむしかぁ、今ってそういう時期なんだ・・・
そして、とおい記憶がよみがえってきました。
それはまだ私が保育園に通っていたときの事です。
私のクラスのお部屋では、あおむしを飼っていました。
小さめの飼育箱にきゃべつと一緒にいれて、たぶん
たまごから育てていたと思います。
卵からかえって成長したあおむしを担任のK先生は箱から出して、
私たちに良く見せてくれました。
先生の指の上を歩くあおむしは意外と可愛いな、と思ったものです。
先生はあおむしのこと、とても可愛がっていました。
今でも記憶の中のK先生は、可憐で優しかったな、という思い出しかないくらい、
笑顔が素敵な本当に優しい先生でした。
やがて、あおむしはさなぎになり、しばらく経って羽化の時がきました。
記憶が確かではないんですが、その瞬間をみんなで見たような気がします。
そのあと・・・
可愛い紋白ちょうちょになったあおむしは、箱から出してもらい、ひらひらと少し頼りなく飛び始めました。
そして先生の頭の周りをくるくると回ると、なんと先生の髪をくいっと引っ張ったんです!
それからちょうちょはお部屋の中をひらひらと飛び回ると、窓から出てどこかへ飛んでいきました。
先生と私たちは、窓辺に集まってしばらくちょうちょを見送りました。
後になってこのことを人に話したら、「そんなこと信じられへん」「なんか見間違いしたんちゃう」なんて、誰も信じてくれなかったんです。
虫がなつくなんて、やっぱりありえないことなんでしょうか?
その時には別に何も思わずに普通のことと思ってみていたんですが、
あとになって考えてみると、とても不思議なことだったようにも思います。
こんな経験、他になさったかたいませんか?